- 135月
第8回院内研修発表会を終えて
3月27日に開催した「第8回院内研修発表会」に参加しました。この研修発表会は毎年開催しており、利尻町や利尻富士町から関係者をお招きし1年間の委員会活動や各部署の行っている活動などのまとめを発表する場であります。今回は放射線科の石垣放射線科長、栄養科木幡管理栄養士、看護部の岡田看護師、事務の高溝事務部長が発表してくださいました。 石垣放射線科長の‘AIを利用した画像診断補助‘についての発表では離島という医療資源が少ない環境でも早期発見、早期診断に役立ち患者様に安心安全な医療を提供する手助けができ人工知能技術による医療の発展に期待が高まりました。 木幡管理栄養士は‘‘組織に貢献できる栄養科へ-土台作り-‘‘というテーマで近年の物価上昇に伴う栄養科で行っているコスト削減の取り組みやシステムの改善、島内各施設の栄養士との連携について活動したことを発表してくれました。退屈な入院生活で唯一の楽しみとなるのが食事です。いつも季節の行事に合わせて食事の彩を工夫したり、利尻町マスコットキャラクターの絵と一言を添えて提供してくれる時もあります。その裏でコスト削減やシステムの改善、島内療養施設との連携も行っており、日々の忙しい業務の中でも様々な活動をしていることに尊敬の念を抱きました。 岡田看護師は‘‘高齢者ケア委員会の活動‘‘について発表をしてくださいました。島内でも高齢化が進み、認知症患者も増加の一途をたどるなか入院中でも‘その人らしく過ごせるよう支援すること‘を目標に高齢者ケア委員会は活動しています。その中でも日々のレクリエーションとして園芸療法を行っている記録がすごく感銘を受けました。病院の花壇で患者さんと一緒に野菜を育てて収穫し、その野菜を栄養科に調理してもらい育てた食材の味わいを楽しんでおり、写真からも生き生きとした患者さんの姿が伝わってきました。利尻の高齢者は夏に趣味で畑仕事をしている方が多く園芸療法がすごく合っていると思いました。スタッフも一緒に楽しんでケアしておりコミュニケーションを図る上でも良い活動だと感じました。 高溝事務部長からは‘‘病院経営改善と利尻島の医療資源の効率化‘‘と題して、当院の経営の厳しい現状の中で利尻島の医療機関を絶やさないためにはどうしたらよいかという内容の発表がありました。病院が継続していくためには人材の確保が欠かせません。新卒者を育てる環境の整備や奨学金制度の見直し等を含め、一度利尻島から出た人が戻って来て当院で働きたいと思える仕組み作りが必要であるというお話は、当院にとって非常に大切なことだと思いました。 院内研修発表会のどの演目も感銘を受けることが多く楽しく拝聴することができました。発表者の皆様お疲れ様でした。 病棟看護師 田中
- 234月
令和6年度 患者満足度調査結果の公表について
当院で実施しました患者満足度調査の結果を公表します。 調査結果は、こちら となります。
- 174月
令和6年度 看護補助者との協働のための研修に参加して
当院では看護師と看護補助者(介護士)が協働し患者様の看護、介護を行っています。 入院中の患者さまは医療処置や薬剤投与を必要とする方も多くおり、全ての看護補助者が不安なく業務に従事できるよう看護師が適切な指示を行っています。また、指示だけでなく患者さまのケアについてコミュニケーションを密にとるように、お互いが心掛けています。 この勉強会を通して病院内でのルールや権限の明確化を再確認することができました。これからも統一した安全なケアを提供できるよう、看護補助者との協働を継続したいと思います。 看護部 矢部沙織
- 143月
医療機器・医療ガス研修会
3月4日に、医師・看護師を対象に工藤臨床工学技士による研修会が行われました。 はじめに、医療ガスについての研修がありました。医療ガスボンベの入っているガスの種類や色の違い、接続の方法等学ぶ事が出来ました。普段病棟で使用している酸素ボンベや、私にはあまりなじみのないボンベもありました。酸素ボンベの流量計接続については、取り外しや接続方法の説明を受けながら実施している所を見ることができ、経験したことのない私も理解することができました。また、ボンベの置き方1つ、接続の金具が壊れているだけで大きな事故に繋がる可能性があることを改めて知ることができました。酸素ボンベや接続部の取り扱いに今まで以上に注意していく必要があると感じました。 医療機器についての研修ではPCAポンプの使用方法についての内容でした。私は初めて触る機器だったこともあり、とても勉強になりました。シリンジポンプと構造は似ていますが、設定などの違いがあり、使用方法についても資料などで分かりやすく解説していただきました。まだまだ知識としては浅いですが、理解することができました。今後のためにも自己学習し、より理解を深めていきたいと思います。 看護部:野田 彩名
- 43月
令和6年度医療安全研修会②に参加して
R7年2月25日に今年度2回目の医療安全研修会が飯田看護科長により、実施されました。医療事故をおこさないためにはどうしたら良いかというテーマで講義は進められました。 導入では、これまでに日本での話題になった医療訴訟の事例を紹介していただきました。 私は自身が看護職という立場から、早朝の鳴りやまないナースコールの中、他患の対応をしていたところ、身障者トイレへ案内していた認知症患者が転倒しており看護師の責任が問われたというケースに非常にもどかしさを感じました。当院でも、人手の少ない環境や多重業務の中でのインシデントは多く発生しているように感じています。 講義の中で、医療安全文化は ①報告文化 ②正義・公正の文化 ➂柔軟な文化 ④学習する文化 から成り立つという事を学びました。 その中で、報告文化を産み出し、また、健全に報告文化が根付くためには報告しやすい風土が必要だという言葉に感銘を受けました。 上記①~④を理解していても実際に行動に移せないことも多々あると思います。そこには、そういった報告しやすい風土がなく、報告自体に消極的になってしまうという状況が存在するのではないか、それでは、インシデントやアクシデントを減らすことはできないのではないかと感じました。そして、講義の最後に話されていた、報告しやすい風土とは心理的安全性が担保されている環境のことだということを再認識することができました。 当院の患者さんは、年齢層も多岐に渡り、疾患も様々であることに加え、スタッフの入れ替わりも多いことから、インシデントやアクシデント防止のためのマニュアル作りや医療安全の組織的態勢作りに尽力しています。今回の研修から、今後は職員全員の心理的安全性が担保できる組織作りも必要になってくるということを学びました。 今回の研修は病院全体で医療安全に取り組んでいく組織作りにも意識を巡らすことができ大変優意義な研修となりました。 看護部 千田 恵
- 212月
薬事・放射線研修
令和7年2月13日に薬事・放射線研修が実施されました。 薬事研修会では、第一三共から講師の方が来られて不眠症に対するアプローチの講義がなされました。 不眠症は多くの患者がおり、その大多数が薬によるコントロールは依存性が高いと認識しているデータがあります。ただ現在はその依存性が高いとされるベンゾジアゼピン系以外の薬であるオレキシンに作用する薬が有効である旨の説明を受けました。 不眠症は寝つきが悪いタイプと中途覚醒タイプ・早朝覚醒タイプに分かれており、そのどれにも効果があるようなので、眠剤に依存性が高いと不安に思っている患者さんには説明を丁寧にした上で、内服での治療を進めていいのではないかと思いました。 次に放射線研修会では、当院の放射線技師から医療事故の事案に関して原因と対策の研修を受けました。 以前の病院でMRI中に酸素ボンベが吹き飛んだ事例を聞いた事があったので、放射線関連の事故は致命傷になりかねないと思っており再度その認識を改めることができました。 他職種が関わることが多いとその分伝達不足や、多忙から確認がスルーされ事故に繋がる恐れがある為にチェックリストの活用などを通して十分注意する必要があると感じました。 看護師 大野 裕也
- 72月
クリスマス会
12月25日(水)看護部高齢者ケア委員会が企画したクリスマス会を行いました。 毎年行っている病棟クリスマス会ですが、今回は医師、看護師、助手によるピアノ・ハンドベルでの「きよしこの夜」の演奏、放射線技師によるバルーンアート、医師がサンタに扮して入院患者様一人一人にささやかなプレゼントを配りました。参加してくれた患者様の中には手拍子をして演奏を盛り上げてくれたり、涙ながらにプレゼントを喜んでくれた方もいらっしゃいました。短い時間でしたが、スタッフたちも患者様の笑顔を見ることができてうれしい時間になりました。 今後も入院生活の中でも季節を感じたり、少しでも楽しい時間を過ごせるようなレクリエーションを企画したいと思います。 看護部 高齢者委員会 吉田
- 2512月
認知症ケア研修会
2024年12月3日に吉田看護副科長による認知症ケア研修会が行われました。 講義では認知症患者によくみられるBPSD(行動・心理症状)やせん妄のアセスメントの視点や、それら症状に対するケアのポイントについて学びました。 その後はグループに分かれ、病棟でもよくみかける「帰宅願望」が出現した患者のケアについて話し合いました。患者は認知機能低下により時間や場所が分からなくなるなど、自分の置かれている状況を理解することが難しくなり、更に慣れない部屋や慌ただしい雰囲気、知らない人たちに囲まれた病院の環境に不安を感じやすく、安心したい気持ちが「帰りたい」という言葉として現れている可能性があります。私達のグループは「帰れません」などの否定的な言葉は遣わず、本人を尊重する言葉遣いで、思いを傾聴する、行動を制止しないなど患者の尊厳を守り、安心を与える関わりをという意見が出ました。 他にも趣味を生かして気分転換を図るやできるだけ自宅の部屋に近いレイアウトにするなどの意見があり、とても勉強になりました。今回の研修会で認知症患者の症状の原因と理由を考え、ニーズを汲み取った関わりが大切だという事を再認識しました。これからの看護に活かしていきたいと思います。 看護師:生田
- 1012月
院内感染対策研修会
11/28に切創防止の内容で院内感染講習会が開催されました。針刺し切創によりB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなどの病原体の感染リスクが生じ、受傷者の免疫状況によっては、それらの体内への侵入が起因となり、感染症が発症するおそれがあります。そのため、回避する対策と受傷した場合の感染防止行動が重要になります。回避する対策としては、鋭利物を扱う場面のルール作りや安全装置器材の導入などが上げられます。受傷後の対策としては、ワクチン接種率を高めることや受傷後行動を的確に行うために標準化することで、感染リスクを減らすことができます。今回の講習から改めて病院全体で具体的かつ的確な対策を取り決めて全職員に周知することが重要と感じました。 検査科 植村
- 1511月
医療安全研修会
1月7日に接遇・医療安全研修として、高溝事務部長より「ペイシェントハラスメント対策」ついて、中澤看護師から「安全な医療を提供するための10要点」という視点からの研修会が全職員を対象に開催されました。 近年、セクハラやパワハラ、カスハラなどハラスメント行為が注目されるようになっています。ハラスメントとは、「人を困らせる、嫌がらせ」という意味を持っていますが、今回のペイシェント(患者)ハラスメントとは「患者やその家族等の要求や言動が妥当性を欠き、または不相応な行為により、業務に支障が出るような悪質性がある」ものであり、クレーム(不満や改善の要望を合理的に伝える行為)とは異なるものであると研修内で伝えられました。医療とは命に関わる行為であり、私たち医療者側と医療を受ける側で信頼関係を築くことが求められます。その中で、お互いに真剣な故にわずかな行き違いや思い違いが、ハラスメントと呼ばれる行為を誘発してしまう可能性があると言えるでしょう。しかし、ハラスメント行為によって医療者が萎縮する、正確な判断が出来ない状況となり、結果として適正な医療の提供が出来なくなることは避けなければいけません。今回、当院のペイシェントハラスメント対策として学んだことを日々の業務内で活かしたいと思います。 「安全な医療を提供するための10の要点」とは、医療の最も基本的な要件の一つである「患者に安全な医療サービスを提供する」ために厚生労働省が策定した標語形式の内容です。実際の医療裁判の判例を導入に内容を学びましたが、病院という組織はオープンでもあり、その専門性や特性から閉鎖的なものでもあります。医療の安全性を担保するためには、患者への治療への理解が出来る説明、医療者それぞれの専門性の発揮、協働することの重要性、自己管理や事故予防対策の導入、医療環境を整えることも大切であると学びました。また、当院の医療安全対策の現状としての課題や出来ていることについても伝えられましたが、この10の視点から見返すと、当院にはまだまだ課題が出てくるのではないかと感じました。研修で学んだ視点から見えた課題をこれから「出来ていること」にするために、振り返りながら日々の業務にあたりたいと思います。 看護副科長 勝呂