3月27日に開催した「第8回院内研修発表会」に参加しました。この研修発表会は毎年開催しており、利尻町や利尻富士町から関係者をお招きし1年間の委員会活動や各部署の行っている活動などのまとめを発表する場であります。今回は放射線科の石垣放射線科長、栄養科木幡管理栄養士、看護部の岡田看護師、事務の高溝事務部長が発表してくださいました。

石垣放射線科長の‘AIを利用した画像診断補助‘についての発表では離島という医療資源が少ない環境でも早期発見、早期診断に役立ち患者様に安心安全な医療を提供する手助けができ人工知能技術による医療の発展に期待が高まりました。

木幡管理栄養士は‘‘組織に貢献できる栄養科へ-土台作り-‘‘というテーマで近年の物価上昇に伴う栄養科で行っているコスト削減の取り組みやシステムの改善、島内各施設の栄養士との連携について活動したことを発表してくれました。退屈な入院生活で唯一の楽しみとなるのが食事です。いつも季節の行事に合わせて食事の彩を工夫したり、利尻町マスコットキャラクターの絵と一言を添えて提供してくれる時もあります。その裏でコスト削減やシステムの改善、島内療養施設との連携も行っており、日々の忙しい業務の中でも様々な活動をしていることに尊敬の念を抱きました。

岡田看護師は‘‘高齢者ケア委員会の活動‘‘について発表をしてくださいました。島内でも高齢化が進み、認知症患者も増加の一途をたどるなか入院中でも‘その人らしく過ごせるよう支援すること‘を目標に高齢者ケア委員会は活動しています。その中でも日々のレクリエーションとして園芸療法を行っている記録がすごく感銘を受けました。病院の花壇で患者さんと一緒に野菜を育てて収穫し、その野菜を栄養科に調理してもらい育てた食材の味わいを楽しんでおり、写真からも生き生きとした患者さんの姿が伝わってきました。利尻の高齢者は夏に趣味で畑仕事をしている方が多く園芸療法がすごく合っていると思いました。スタッフも一緒に楽しんでケアしておりコミュニケーションを図る上でも良い活動だと感じました。

高溝事務部長からは‘‘病院経営改善と利尻島の医療資源の効率化‘‘と題して、当院の経営の厳しい現状の中で利尻島の医療機関を絶やさないためにはどうしたらよいかという内容の発表がありました。病院が継続していくためには人材の確保が欠かせません。新卒者を育てる環境の整備や奨学金制度の見直し等を含め、一度利尻島から出た人が戻って来て当院で働きたいと思える仕組み作りが必要であるというお話は、当院にとって非常に大切なことだと思いました。

院内研修発表会のどの演目も感銘を受けることが多く楽しく拝聴することができました。発表者の皆様お疲れ様でした。

病棟看護師 田中