R7年2月25日に今年度2回目の医療安全研修会が飯田看護科長により、実施されました。医療事故をおこさないためにはどうしたら良いかというテーマで講義は進められました。
導入では、これまでに日本での話題になった医療訴訟の事例を紹介していただきました。
私は自身が看護職という立場から、早朝の鳴りやまないナースコールの中、他患の対応をしていたところ、身障者トイレへ案内していた認知症患者が転倒しており看護師の責任が問われたというケースに非常にもどかしさを感じました。当院でも、人手の少ない環境や多重業務の中でのインシデントは多く発生しているように感じています。
講義の中で、医療安全文化は
①報告文化
②正義・公正の文化
➂柔軟な文化
④学習する文化
から成り立つという事を学びました。
その中で、報告文化を産み出し、また、健全に報告文化が根付くためには報告しやすい風土が必要だという言葉に感銘を受けました。
上記①~④を理解していても実際に行動に移せないことも多々あると思います。そこには、そういった報告しやすい風土がなく、報告自体に消極的になってしまうという状況が存在するのではないか、それでは、インシデントやアクシデントを減らすことはできないのではないかと感じました。そして、講義の最後に話されていた、報告しやすい風土とは心理的安全性が担保されている環境のことだということを再認識することができました。
当院の患者さんは、年齢層も多岐に渡り、疾患も様々であることに加え、スタッフの入れ替わりも多いことから、インシデントやアクシデント防止のためのマニュアル作りや医療安全の組織的態勢作りに尽力しています。今回の研修から、今後は職員全員の心理的安全性が担保できる組織作りも必要になってくるということを学びました。
今回の研修は病院全体で医療安全に取り組んでいく組織作りにも意識を巡らすことができ大変優意義な研修となりました。

看護部  千田 恵